どーも、大学に行くのに新幹線を使っていた男…
毎日の通勤通学に電車を使っていれば、ほぼ間違いなく必要になってくるのが「定期券」だ。
毎日運賃を払い続けるよりもかなり割安で利用できるため4月ごろになると駅の定期券発売所は大混雑する。
しかし発売所は混んでも改札口は混まない。それは多くの人がIC定期券を利用しているからだ。
もちろんほとんどの人にはIC定期でよいのだが、そうでない方がよい場合の人もいる。
今日はあえてIC定期ではなく「磁気定期」の利点を解説していこう。
もくじ
キャッシュレス決済の導入が全然進んでない鉄道会社
「Suica」とか以外の電子マネーが使えない
最近は国も必死で現金からキャッシュレス決済への誘導を頑張っている、のだが地味にキャッシュレス決済の導入が遅れまくっているのが「鉄道会社」だ。
そう、鉄道会社は自分たちが発行する電子マネーはあるが「それ以外」の電子マネーは一切使えない。
クレジットカードはかろうじて導入されているが、定期券の購入にのみ使えたりなど利用に制限がかかっていることがある。
一番買えないものが「切符」という大問題
そもそもはじめて出た交通系ICカードのSuicaはたしかに切符やイオカードの代わりとして、あくまで再利用可能な切符として登場した。
しかし今やそれは切符よりも財布としての機能が重視されるようになっている。なのでSuicaやICOCAの残高で色々なものが支払える能力が要求される。
券売機ではSuicaやICOCAを使って近距離の切符や特急券を購入することが可能だが、なぜか有人の窓口ではSuicaやICOCAをほとんど利用できない。
そもそも切符として登場したが故に一番買えないものが「切符」というあまりにも意味不明な状況が発生している。
定期券でも新幹線は使えるって話
普段の通勤通学で新幹線を使っている人は稀だと思うが少なからず存在する。
この場合概ね利用客は3パターンに分かれる。
- 新幹線定期を持っている人
- 通常の定期券に新幹線特急券を追加している人
- 乗車券と特急券を定期券とは別に買っている人
問題なのは2つめの「通常の定期券に新幹線特急券を追加している人」なのだがこれはエリアによって状況が変わる。
定期券内なら残高さえあれば新幹線に乗れる
そもそも基本的に新幹線は原則として「ICカードを使っては乗車できない」のだが最近はその一部に例外が作られて東北新幹線、上越北陸新幹線の一部ならそのまま残高があれば乗車できるようになった。
またIC定期であっても「新幹線駅を2つ以上含む」定期券であればほとんど同じ区間に乗車が可能だ。
またこのIC定期を用いて新幹線に乗車する場合、特急料金はSuicaの残高から差し引かれるためいちいち券売機やスマホで何か操作する必要はない。
IC定期で新幹線に乗れるエリアは限られる
ただこれはあくまでSuica定期券を東北新幹線などのエリアで持っている場合の話だ。
同じような条件でTOICAの定期券を三島から岐阜羽島(岐阜駅も可能)の間で新幹線駅を2駅以上含んでいればTOICA残高を利用して特急券を購入せず東海道新幹線が利用可能だ。
この2つの例外を除いて他のエリアでは新幹線と並走する区間のICカード定期券を持っていても新幹線に乗ることはできない。
新幹線に乗るなら「磁気定期券」を買うしかない
著者もこのタイプだったが、通勤通学で新幹線を使いたいなら基本的に「磁気定期券」を購入するしかない。
磁気定期券であれば「新幹線駅を2駅以上含む区間の定期券」と「乗車する区間の新幹線特急券」を一緒に改札機に入れることで新幹線に乗車出来る。
ただこれ先ほどとは違って「別で特急券を購入してからでないと乗車できない」のだ。実はすごく面倒。
全国に新幹線が通ってもIC定期では乗れないなどの不便が改善されないことには利便性の向上とはならないだろう。
なんでIC定期じゃ新幹線に乗れないの
エリアごとに「使える・使えない」が分かれるのはなぜ?
先ほど紹介した2つの例外を除いてIC定期券では新幹線に乗れない。
もちろんこれはICカードの方が新幹線より後にできたサービスだからまだ対応していないという言い訳はできるのだが、じゃあ例外の部分はどう説明するのか?
JRごとはエリアごとに別の会社となっている
というのも先ほどSuica定期券は東北新幹線などであれば乗車できるといったが「東海道新幹線」は乗車できない。
これは東北新幹線(東京駅より北側に進む新幹線)がJR東日本の管轄であるのに対して東海道新幹線が「JR東海」の管轄であるためだ。
そのためJR東日本のサービスであるSuica定期券では東海道新幹線に乗車できない。
同じようなことが米原新大阪間の東海道新幹線などにも言える。この間のICOCA定期券を持っていても新幹線には乗車できない。
正直システムを改善するだけでこの程度はどうにでもなると思うのだが一向にJRはそれをしようとしない。
同じJRとは言え他社の利益になるようなことはしたくないのか、混んでいる新幹線をこれ以上こませたくないのか…よくわからないが我々利用者からすればたまったものではない。
ただそれでも自社管内の新幹線には快適な通勤通学を求める事情に対応して乗れるようになっている。
のだが。
3大都市圏と言われる大阪に路線網を持つ「JR西日本」はIC定期での新幹線利用には一切対応していない。
大阪は通勤に新幹線を使うには不向き
これにはJR西日本と山陽新幹線の駅との微妙な位置関係が原因であるとされる。
それはJR西日本が管轄の山陽新幹線の起点駅は「新大阪」なのだが多くのビジネスマンは「大阪」駅までの定期を持っている。
山陽新幹線と並走する区間からの通勤客はわざわざ新大阪までの定期券を購入しなければそもそも定期券で新幹線に乗車できないからだ。
ほかの新幹線であれば何かしろ新幹線駅が通る定期券を持っているであろうが、こと兵庫県側からの通勤客は定期券を大阪までしか持っていないことが多いため定期券では新幹線に乗車することができない。
またJR西日本独特の事情として京阪神間を走る新快速電車はそれなりに快適性と速達性が高く、仮に新大阪までの定期を持っていたとしても大阪駅から新大阪まで戻っていると新幹線を使っても新快速とそこまで所要時間が変わらなくなってしまう。
山陽新幹線は「新大阪までの定期をわざわざ買っている人が少ないこと」に加えて「隣の新神戸駅が神戸市街地からは離れていてほかのJR線と接続していないこと」「新快速がやたら速いこと」が原因で新幹線通勤する人が少なかったのだ。
最近はやりの通勤ライナー
通勤ラッシュでも確実に席に座れるしくみ
最近鉄道会社では座席定員制の「通勤ライナー」の運行が流行っている。
定期券や乗車券にだいたい300円から500円の追加料金を支払うことで「着席が補償された列車」が通勤ライナーだ。
JRではホームライナーが運行されていたが最近では大手私鉄各社でも運行されるようになっている。
関西では京阪の「ライナー」そして「プレミアムカー」、南海と直通する泉北高速鉄道の「泉北ライナー」などがこれにあたるだろう。
この通勤ライナーも大阪では残念なことに…
こういったものは「満員電車でおしくらまんじゅうするくらいなら数百円くらい払う」といったところに需要を見出しているのだが、残念ながらJR西日本には現状このような列車は少ない。
大阪駅から京都滋賀方面へは「びわこエクスプレス」が運行されているが本数は限られている。
これは京都方面は並走する新幹線がJR東海の東海道新幹線であり「他社に利益を与えるくらいなら」というのがあるかどうかはわからないが、神戸姫路方面は自社であるJR西日本の新幹線にぜひ課金してくださいといわんばかりだ。
しかし前述したとおり大阪駅からの定期では新幹線には乗車できない。
さすがにJR西日本も流行りに押されたのか次のダイヤ改正で通勤特急を姫路と大阪の間に走らせるようだ。
また現在運航している特急も新たに西明石や加古川といった新快速の停車する駅に止まるようになる。
この通勤特急は「らくらくはりま」という何とも微妙な名前なのだがなかなか奇抜で、定期券を持っていれば一ヶ月間同じ席を継続して利用できる「指定席特急券定期」というものがだいたい1か月1万円程度から発売される。
職場の近くに住むという選択
この「指定席特急券定期」は若干使ってみたい気もするが、1か月定期代に加えて別で1万円以上かかるとなるともはや
おそらくこの「指定席特急券定期」はそこそこお金に余裕がある人向けのものだろうが、そうでない人はそこにお金をかけるなら「職場の近所に住む」方がよいだろう。
職場の近所に住めば面倒な通勤時間も短縮されて定期代も浮いて万々歳だ。
記事のまとめ
というわけで今回は「新幹線を使うなら磁気定期は便利」という記事でした。まとめるとこうなります。
- IC定期券では新幹線に乗れるエリアが限られる。
- 定期で新幹線に乗るなら磁気定期の方が対応エリアが多い。
- 通勤ライナーを使えば確実に座れて通勤時間が快適になる。
結論:磁気定期券は便利だけど職場の近所に住んだ方が絶対幸せ。
IC定期より磁気定期の方が新幹線に乗れたりして便利なのは事実なのだが、そもそも通勤ラッシュに巻き込まれないところに住めばいいと心の底から思う。
もちろん家族がいたりいろいろな事情があるとそれは難しいかもしれないが一人暮らしならどこに住むのも基本自由だろう。
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