どーも、基本他人のブログは読まない系ブロガーの顔デカ太郎(@airinybsg)です。
先日、勝間和代氏のブログにて「なんと自由席にはまだ検札が残っていることを知りました」と発言。そして「(車内で車掌に)無くすよう要望した」とのこと。
(以下暴言を含みます)
正直この方の言わんとしていることはわかるのだが、やっていることがただのクレーマーでしかなく、見識の浅さが露呈している。
今回はそのあたりと絡めて「どうして自由席から車内改札がなくならないのか」を徹底解説していこう。
もくじ
「自由席」で車内改札がない列車はない
追加料金ばっかりの料金制度
まずJRの列車には指定席と自由席があり、その上で追加料金が不要な普通列車と特急券などが必要な特急列車が存在する。
原則として乗車券のみで普通列車の普通車自由席、そこに座席指定券や乗車整理券を追加することで普通列車の普通車指定席、および通勤ライナーなどに乗車できる。
さらに特急券を追加することで特急列車の普通車自由席、指定席特急券で普通車指定席に乗車でき、さらにグリーン券を購入することでグリーン車に乗車出来る。
とまぁだいぶ意味不明だが、とにかく追加料金がいろいろと必要なのだ。
車内改札がどうしても必要な理由がある
そして今首都圏のJR東日本の特急は順次「自由席」が消滅しており、今度のダイヤ改正で中央線特急から自由席が廃止されて自由席が残る特急は特急草津、特急踊り子、房総方面特急となる。
というのはどうでもよくて現状残っている特急列車自由席において「車内改札が省略」されている列車は存在しない。
たまに車内改札されないことはあっても原則として「車内改札」はされる、また乗客も車掌から切符を出すように求められた場合は応じなければならない。
これを「めんどくさい」という人がいるのだがこれは「システム上防ぎようのない不正乗車や誤乗車を防ぐために最低限必要な措置」であるため廃止できない。
自由席は車内改札が必要な理由
企画乗車券という概念
では自由席で起こる「システム上防ぎようのない不正乗車や誤乗車」とはなんなのか。
企画乗車券とは「特定の列車」のみ乗車可能なきっぷのことで、青春18きっぷもこれに含まれる。
18きっぷなどは分かりやすいところだがあれは「普通列車」のみ乗車可能であり特急列車などには乗車できない。もちろん新幹線もそうだ。
18きっぷは自動改札を通れないので必ず有人改札を通るためにそのまま新幹線に乗るなんてことはないだろうが、同じ線路の上を走る特急列車には乗ろうと思えば乗れる。
またツアーやパッケージ商品などあらかじめ指定された列車と席にのみ乗車出来るパターンもあり、この場合例えば「新宿7時発あずさ1号松本行き9号車4列B席」とあればこの列車のこの席のみ乗れる。
しかし通常の切符などであれば乗り遅れても後続の自由席であれば乗車出来るのに対して、この場合は自由席どころかそもそも乗車券も無効になっているため新たに買い直す必要があるのだ。
この不正乗車は改札では防げない
これは新幹線でも起こるもので「ぷらっとこだま」や「バリ得こだま」などがその対象だ。切符にも記載があるが後続の自由席などに乗車はできない。
しかしこれら全ての場合において原則として改札を通ることは出来るため車内改札がなければ見分けるのは不可能だ。
また実際東京駅などでは改札の中で1日を過ごすことも難しくないくらい施設が充実しているため効果的とは言えないだろう。
不正乗車はとんでもなく迷惑
そもそもこの「企画乗車券で別の列車に乗車される」のがどれだけ迷惑かというと、「ぷらっとこだま」などそもそも安売りしなければなかなか埋まらない席を買った乗客がその列車に乗車せず「のぞみ」に乗ったりすると実質二人分席が埋まっていることになる。
こだまは自由席が多く指定席が少ないので混雑しているがのぞみの場合は指定席だろうが自由席だろうが混雑している。
またのぞみの料金よりも「ぷらっとこだま」などの料金の方がはるかに安いためJRにしてみれば大損こいていることにほかならない。
もっと言えば「正規の運賃を払った」乗客が「正規の運賃を払っていない」奴のせいで座れなかったりする不公平を解消するために車内改札を自由席では省略できないのだ。
自由席はJRにとっていいことがない
とにかく(JRの)お金がかかる
JR東日本が特急から続々と自由席を廃止して全車指定席にしているのには理由がある。それはJR側にメリットがないからだ。
まず上記の理由から車内改札を省くわけには行かないのだが車内改札するにはその分車掌が必要でしかも時間がかかる。
特に在来線特急列車では定期利用者などが駅で特急券を購入せず車内で購入することが多いため、その精算対応をしていると次の駅に到着してしまい結局料金を徴収しそびれたり最悪の場合ドアの開け閉めに支障をきたす。
これを防ごうとすると必然的に車掌の人数を増やさざる得ないが、そうすると人件費がかさみ経営を圧迫してくる。
中央線特急など儲かる特急ならまだしも乗車率の悪い線区などで乗車率が時期によって変わるなどあれば乗務員の異動なども面倒だ。
またそもそも自由席特急券は指定席特急券よりも安く設定されているため、指定席よりも安い値段の乗客になぜかコストをかけねばならないという状態が発生する。
指定席で車内改札が省略されている理由
特に新幹線では必ず新幹線改札を通る必要があり、そこで乗車券、特急券、指定券を通して入場するため乗客が入場しているかがわかるようになっている。
また車掌は手元の端末で指定席の販売状況(乗車区間など)と駅の入場記録を確認できるので、それと照らし合わせて「この席は販売済みで入場記録もある、ということはこの乗客はこの席を購入した乗客だろう」という確認をしている。
車内改札はめんどくさいだけではない
ちなみにJR東海は東海道新幹線で東京を発車してからすぐに自由席の車内改札を行う。
これはあらかじめ指定席を取っていた乗客が窓際の席などを自由席で確保できたため、キャンセルをせずに放置したものを再度販売して新横浜や名古屋から乗る乗客に提供するためのものだ。
東京から乗るのであればたしかに予定よりも早く駅に着いたら自由席に並んで窓際のコンセントのある席を利用したいというのもわかる話だ。
しかしこの場合などもキャンセルせずに放置された指定席は誰も座れずに無駄となってしまい、混雑した列車などでは座りたくても座れない乗客からしてみれば迷惑以外の何者でもない。
それを解消しようとするならば自由席の車内改札は必要でありむしろ「企業努力」といえるのではないだろうか。
指定席に乗らない理由がそもそも意味不明
指定席の切符でも自由席には乗れる
勝間和代氏が自由席を選択していた理由だが、ブログによると「指定席を取っていたが余裕を持った列車を予約するため駅に行ったら2本くらい前のに乗れたのに……」ということが続いてもったいないとかそいうことのようだ。
だから自由席にした。十分座れる上に立っている分にも苦痛ではないらしいこの人曰く。
先ほども言ったように車掌は車内改札で使われない指定席の予約はキャンセルを出すからそれが無駄になることは少ない。
エクスプレス予約なら問題は発生しない
また自由席と指定席はたしかに普通に買ったりしたら料金に差があるし、のぞみだと追加料金を取られるが「エクスプレス予約」ならそのようなものは一切なく発車直前まで列車の変更が可能でしかも切符の受け取りの必要もない。
それとも事務所やテレビ局から切符を現物で支給されているのか、はたまた回数券を使っているのか。
どれにしてもエクスプレス予約の方が利便性が高く値段も安い。もし使っておられないのでしたらこの機会に是非。
そもそも平日の昼間でも自由席は混んでいる
はっきり言って平日の昼間だからといって自由席が空いてるとかそんなことはない。
もちろん列車によって度合いは違えど「車内で音声入力をしても迷惑にならないほど周りに人がいない」なんていうほど空いてはいない。
車内で電話したり音を出してゲームしている奴がいる車両ってなかなかカオスだ。
というかそういったマナーを守れない奴をいいことに自分も隣の乗客がヘッドホンしているからって音声入力をするとかただの自己中だ。
記事のまとめ
というわけで今回は「車内改札はなぜなくならないのか」を解説しました。まとめるとこうなります。
- 不正乗車を防ぐために車内改札は必要!
- そもそも自由席の存在自体が良くない!
- 大人しく「エクスプレス予約」を使え!
結論:文句を車掌に言うのはやめましょう。
今回の勝間和代氏のブログだが、どや顔で「車掌に車内改札の文句を言った」とあるが車掌の業務はかなり多くいちいちその場で文句を言われるのもストレスになろう。
お客を困らせるものはやめてほしいです、とのたまうのであれば車掌を困らせるものはやめてほしいです。
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