どーも、もちろんのことながら楽天モバイルのキャリアサービスもサービス開始日から利用している男……
ボヤキは最もでいらないといえばその通りだ。正直いって複数回線持っても2回線が限度だろう、明らかにそれ以上は多すぎて無駄だ。
とはいえ楽天モバイルは現状無料。だからとりあえず契約してみるかというところもあった。
世の中の人もとりあえず契約してみるといいと思うのだが、そうは言ってもやはりいきなり人柱のようなことをするのは正直嫌だと思うので著者が使ってみて思った
「今のところ楽天モバイルを契約してもいい人」
を解説していこう。
もくじ
楽天モバイルのキャリアサービスってどんな感じなん
楽天キャリア回線エリアが狭いのは承知しておくべき
さて巷やいろいろなアナリストが楽天のエリアは狭くて使い物にならないから契約するだけ無駄と言いまくっているが、それは全くその通りだ。
大手3キャリアなら人間が住んでいるようなところで圏外になるような場所は探さなければないだろうが、現状の楽天においては探すまでもなく「都会以外では確実につながらない」ということだ。
具体的に繋がる都会がどこなのかというと東京23区と京浜東北線沿線と総武線沿線千葉駅までといった感じ。あとは名古屋の周辺、大阪市周辺と神戸市の長田区、兵庫区、中央区、灘区、東灘区などだ。
エリアが狭いのは仕方がない。
もう20年以上かけて今の基地局網を作ってきたdocomoやauのような人口カバー率100%近い数字をポッと出の楽天がいきなり達成できるわけがない。
楽天キャリア回線エリア狭くてもそこまで困ることはない
しかしさすがに今の楽天のエリアしか使えないのであれば使い物にならない。都内だけで生活している人くらいしか使えなくなってしまう。
なので楽天のエリアにつながらないところではauの回線を利用して通信できるようになっている。
おかげで楽天モバイルのキャリアサービスを契約していても全国で繋がる。
無料期間が終わったとしても料金はあまりスマホを使わない人にとってもかなりイイ
楽天モバイルのキャリアサービスの料金プランは他社のようにいくつもあるわけではなく、現状選べるのはRakuten UNLIMIT月額2980円のみ。
楽天モバイルのエリア内での利用はデータ容量無制限かつ通話料・SMSが一部の番号を除いて無料なのもメリットの1つだ。
2980円と聞くとやはり格安SIMのころに比べれば単価は上がっているとは思う。
しかし大手キャリアで同等のサービスだとドコモのギガホにかけ放題オプションを追加して8680円、auとソフトバンクなら値段で9280円なので比較すると7割程度安く使える計算になる。
仮にかけ放題をつけて割引をフルに適応させた場合の価格だとドコモは5680円、auとソフトバンクは5280円になるがそれでも楽天の倍はかかるので楽天のプランがどれだけ安いかは理解してもらえるだろう。
あまりデータを使わない人や電話もLINEがほとんどで通話料なんてかかってない人からしたら楽天プランはある意味使わないモノにお金を取られる感覚になるかもしれない。
たしかにドコモでほとんどスマホを使わない人がギガホとかけ放題を契約していたらバカバカしくてやってられないが、楽天の料金ならそれよりははるかに安い。
その上実は大手キャリアのあまりスマホを使わない人向けのプラン、ドコモならギガライトだしauならピタットプランだがこれのかけ放題を外しても家族が自分を含めて3人以上同じキャリアで家族割を組んでいなければ2980円は最低でも発生してくる。
その上1GBを超えてしまうと家族割を最大限利用したとしても2980円が最低価格となるので、だったらいくら使っても基本的に2980円より上にも下にもいかない楽天のキャリアサービスはあまりスマホを使わない人に対してもメリットのあるサービスといえるだろう。
楽天モバイルを今から契約する時に絶対にわかっておくべきこと
au回線を使う時は上限がある
楽天モバイルを契約する時に絶対に理解しておくべきことは楽天の自社キャリア回線エリアがクソ狭いことではない。これはある意味常識ともいうべき部分だ。
そんなことよりも楽天のエリア外での利用、つまりauの回線を使って通信した時のデータ量は無制限ではないということ。
サービス開始前は月2GBまでといっていたのがサービス開始と同時に5GBまでに増えたがそれでもやはり上限はあるしもちろん使い放題でもないということは知っておくべきことだ。
データ量無制限をあてにして契約するなら少なくとも生活圏が楽天の電波がある程度広がっている地域であることが条件になるだろう。
楽天も人口密集地から重点的にエリアをひろげていってはいるが、この記事を書いている5月の半ば現在少なくとも確認した限り鹿児島と徳島は県庁省在地とその周辺であっても楽天のエリアは一切広がっていない。
いちおう5GBを使い切っても1Mbpsの速度で使えるので正午あたりの格安SIMの通信速度くらいには動くものと思ってもらいたい。
楽天モバイルの特典、機能を最大限活かすにはiPhoneは不向き
楽天モバイルはWebからの申し込みをすると初期の事務手数料3300円が楽天ポイントで全額バックされる。
ただし条件がある。
楽天モバイルが提供しているRakutenLinkアプリでSMS認証をして利用開始する必要があるのだ。
もしも今持っているiPhoneのSIMを入れ替えて使おうと思っている人がいればそこは要注意だ。
別にiPhoneもXS,XR以降の世代であれば公式も利用可能と発表している。
携帯電話としての機能は問題なく使えるのだが、RakutenLinkアプリがないと特典が貰えないだけでなく通話料やSMSの通信費が無料にならない。
RakutenUNLIMITで通話料とSMSの通信費が無料になるのはRakutenLinkアプリを使って通話やSMSを送った場合に限られる。
データ通信はどんな端末であっても電波が拾えれば問題なく利用できるが電話とSMSだけはどうしても完全無料で利用しようとなるとRakutenLinkアプリが必要になるので今のところはAndroid端末でなければせっかくの機能を完全に利用することができない。
システム的にiOS向けのアプリを提供することも可能だがコスト的な問題なのかどうかはわからないが実装には至っていない。
楽天エリア内でしか生活しないという人も注意が必要
地図上でみると東京メトロや都営地下鉄、大阪メトロの沿線はほぼ100%楽天のエリアになっている。日本でも有数の都会であるのだから当然といえば当然だが。
しかしここには大きな問題が存在する。地図は平面でも実際は立体で複雑怪奇だということだ。
特に高いビルに挟まれた谷間やショッピングモール、そして地下鉄の駅やトンネル内部は基地局からの電波が通りにくく圏外になりやすい。
というか地下鉄の駅はまだしもトンネル内部に関しては楽天の電波はほぼ届いていないといっていいだろう。
大手キャリアですらもトンネルにブースターを設置したりする工事をしまくった結果、多くの地下鉄のトンネルでもつかえるようになっているだけでよく考えてみれば、数年前まで普通に地下鉄で携帯は繋がらないのが当たり前だった。
電波が切り替わるのは同じキャリアの中でもわりとラグが発生したりする。それが移動中であればなおのことだ。
地下鉄の駅間は大体1kmあるかないか。下手に駅で楽天の電波を拾ってしまうようなことがあるとホイホイ電波が切れてはつながってを繰り返す。
基本的に電波は前に繋がったものを探そうとする。駅間のたった1kmあるかどうかの区間、なおかつ乗車時間はたかが2、3分もあれば長い方なくらい。そんな区間ではauの電波を探し切れないためになかなかauの電波にも切り替わらないからずっと圏外のまま。
正直駅でも楽天の電波がはいるのは稀なので都営浅草線なんかはほとんどの区間でauの電波を拾いっぱなしだ。
しかしこうなるとせっかく無制限だと思っていたのに通勤通学中に使っていたのは実はauの回線だったから通信制限になることもある。区間によってはそもそも電波を拾えなくなってしまってせっかくの無制限の恩恵が受けられない。
結論:メイン回線で使うにはリスクが大きすぎるが1年後の状況次第では十分選択肢になりうる
正直いって電話なんてわざわざかけ放題のオプションをつけてまで使おうとは思わない。
しかし付いていれば使ってしまうのが人間の性だろうか。
この大自粛時代においてはいろいろ電話する機会が増えて0570から始まるナビダイヤルでなければ積極的に楽天モバイルを利用している著者であった。
基本的にかけ放題とか一切つけてないからな
それにエリアはたしかに狭いのだが通信制限がないのはやはりいい。このご時世だから家から出ることもないのでずっとWiFi環境下にいるが、これも終われば存分に恩恵を受けれることだろう。
意外と通信速度が出ていることも著者が好意的に捉えている理由の1つだ。
ただこれはまだスタートしたばかりで利用者が少ないからだといってしまってはそれまでなのだが。
少なくともサービスイン前やテストの頃に言われていたほど悪くはない楽天モバイルのキャリアサービス。
しかしもちろんこのままだと競争力など全くなく淘汰されるしかない。あるいは経営体力が尽きて楽天が潰れるのが先か。
基地局の増加は当初の予定よりもかなり進んでいるとのこと。
700万回線までは赤字と三木谷社長が言っていたがその道のりは果てしない。
比較対象にならないが格安SIMサービスではそもそも楽天回線を無料で使える300万ユーザーすら獲得したサービスはないのだ。損益分岐ラインはそのさらに倍以上先ときた。
auへの使用料は1GBあたり500円とのことだが、仮に現状のRakutenUNLIMITの料金を楽天が受け取ったとしてもユーザーが毎月5GBずつ丁寧にau回線を使ってしまえばそれだけで収益が消えて赤字になる。
楽天モバイルが黒字になるのはかなり先だ。
楽天は最悪モバイルが儲からなくてもなんとかなる
楽天は自社の楽天ポイントによる経済圏にユーザーを囲ってしまえればそれでいい部分も多分にある。
楽天モバイルを使っていると楽天市場での買い物でもらえるポイントが1%増える。それが目的で契約している人はさすがにいないとは思うが、著者もその一人であるように「特典があるから楽天市場を使う」という人は一定数いる。
だから最悪楽天モバイルは会社を潰すレベルで損益を出すとさすがに困るが、ある程度の赤字であれば楽天全体のサービス利用が増えることで得られる利益によって、トータルでみればプラスになってさえいればよいのだ。
とはいっても携帯キャリアを始めるための投資はおそらくプロ野球チームを作ることよりも手間と時間とお金がかかることだ。
ドコモのユーザーが6000万回線、auとソフトバンクがそれぞれ3000万回線ずつと言われている日本の携帯電話事業。
仮に楽天モバイルが損益分岐ラインを超える700万回線獲得してもドコモのまだ1割程度。
シェアが全てではないものの下手をすればウィルコムやイー・モバイルのように買収されてどこかに吸収されてしまうだろう。
いったいどうなるのかも含めて楽しみな楽天モバイルである。
なんでもそうだがリテラシーが低かったりない人間は失敗しないように、失敗してもダメージが少なくなるように多くの人がやっていることを真似すればいいだろう。
基本的に今のところは都市部に住んでいなければほぼ意味がない楽天モバイル。
だが途中で解説したように仮に都心に住んでいたとしてもいろいろ大手キャリアのようにはいかないことがある中でそれを割り切って使うことができるだけのリテラシーが結局必要になるのだ。
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